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憲法 (芦部信喜) : ウィキペディア日本語版
憲法 (芦部信喜)[けんぽう]
憲法』(けんぽう、岩波書店、初版1993年、第6版2015年)は、憲法学者芦部信喜が著した憲法学の教科書である。
== 概略 ==
はしがきによれば、放送大学で1985年に放送された科目「国家と法(1)」の教科書が基となっている(2010年代現在の科目名は「事例から学ぶ日本国憲法」)。門下生である戸波江二(当時は筑波大助教授)が執筆に関与した旨がはしがきにあるものの、戸波の独自の考え方は入っていない。
それ以前からも憲法学の第一人者宮沢俊義の後継者として重要な提言をし、通説ないし最有力説としての地位を築きあげてきた芦部の憲法学を、初めて正式に憲法学の全範囲にわたって一冊の本で体系的に著したものとなった。
日本国憲法第13条を始めとする個人の尊重原理を柱に、基本的人権の尊重が近代立憲主義の下において達成すべき最高の価値であり目的であるとの観点から、統治編の前に人権編から記述を始め、その上でこれらの理念を実現するための手段としての統治機構を最後に配置する。今日では、このような叙述順序は、いわゆる京都学派憲法学の影響を受けたもの(上述佐藤憲法など)を除けば、一般的なものとなっている。
1997年には新版(第2版)、1999年3月には新版補訂版が発行された。1999年6月に著者が死去したが、その後も大きな需要があったことから、2002年に発行された第3版以降は芦部門下である高橋和之によって、原文の意を損なわないようにするという細心の注意を払いつつ最新判例立法等の補充がなされている(はしがき参照)。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「憲法 (芦部信喜)」の詳細全文を読む



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